プラチナの塊から、お客様ひとり一人の想いをカタチにした美しい指輪へ。
すべての工程に徹底的にこだわりながら、
世界でひとつだけの宝物を「誕生」させる究極の手仕事。
お客様の手元に輝く世界でひとつだけの指輪を、実際に生み出すクラフトマンの仕事。
その両手には、様々な人の想いを形にするという大きな責任が託されています。
『高度な技術はもちろん、妥協を許さないリングに対する真摯な気持ちが必要』と語る原さん。
銀座ダイヤモンドシライシのクオリティをお客様にお届けする究極の裏方とも言える原さんに、仕事に対する想いを伺いました。
私たちは、銀座の自社工房でデザイナーと一緒に、ブライダルリングの製作を行っています。お客様からオーダーされた指輪をひとつひとつ手作業で製作しています。
自分が手がける指輪ひとつひとつが、お客様にとっては一生に一度の記念の品です。“世界でひとつだけのリング”を作らせて頂いていますから、作り手側としても常に責任感を持って1つ1つのリングと向き合っています。ブライダルリングは、一生涯身に付けてもらうものですので、真剣にお客様の想いをすべてこの指輪に込めることができているか、ということを意識しながら作業をしています。
作業は細かくて、緊張する工程の繰り返しです。リングによって作り方は異なりますが、素材となるプラチナの塊をたたいては丸め、たたいては丸めを繰り返して、リングの形状を少しずつ作り出していきます。次に、表面を丁寧に削りだし、形を整えます。バランスを調整して、顕微鏡を使い、細心の注意を払いながら、細部を作り上げていきます。仕上がったリングは、狂いがないかを徹底的に調べます。デザイン的な部分だけではなく、着け心地などもきちんと確認していきます。
ベースのリングができたら、次にダイヤモンドのセッティング。お客様が想いを込めて選んだダイヤモンドです、だから私はそのダイヤモンドが最も美しく輝くようにセッティングすることにこだわっています。ツメをヤスリでひとつひとつ調整しながら、その石の持つ美しさを引き出すことに集中しています。
ブライダルリングは、どんなに小さい傷ひとつも見落とすことがあってはいけません。ルーペでチェックを行いながら、丁寧に心を込めて作業をし、最後にお客様ひとり一人にあわせた刻印を施します。この工程が終了したときに、世界でたったひとつのリングが誕生します。
この指輪はダイヤモンドを最も美しく見せる究極のデザインです。ツメを極限まで小さくし、石座と台座のバランスに徹底的にこだわり、ダイヤモンドがいちばん美しく輝く空間を実現した、本当に感動的な指輪です。セッティングされたダイヤモンドはまるで浮かんでいるかのような浮遊感を持ち、サイドから見た時の美しさもアームの形状も、そのすべてがダイヤモンドを美しく輝かせることを追求した芸術品だと思います。加工する側から言わせてもらえれば、石座の部分のパーツは細かくわけて作り込み、そのすべてに磨きをかけます。ポイントになる石座の下の部分は、穴が小さくて通常の道具は入らないため、ひとつひとつの穴に磨き粉を付けた糸を通して、丁寧に磨いていきます。非常に繊細で、気を使う作業ですし時間もかかりますが、シンプルなデザインほど作りの繊細さが現れます。私たちはお客様のリングを美しく仕上げるために、その努力を惜しむことはありません。《セント・グレア》は美しさだけでなく、指あたりの柔らかさにも注目してください。まさに究極のシンプル、その美しさと着け心地は、銀座ダイヤモンドシライシでしかできないソリテールリングの代表だと思います。
セント・グレア
クラフトマンとしての喜び、というか、私はリングの出来上がりをお待ちいただいているお客様のもとに、お二人にとって最高の“世界でひとつだけの指輪”をお届けしようと考え、クラフトマンとして日々努力をしています。
私たちは直接お客様の喜ぶ顔が見られる立場ではありませんが、手にした瞬間、お客様に心の底から喜んでいただきたいし、接客されるコンシェルジュの皆さんが自信を持って出せる指輪をきちんと作り上げたい。だからこそ、自分自身、技術に磨きをかけ、美しさを引き出すことをどん欲に追求しなくてはいけないと思います。
お客様の手に渡ったブライダルリングはそこからお客様との歴史を刻み始めます。しかし、私たちクラフトマンとその指輪との関係に終わりはありません。これは銀座ダイヤモンドシライシの特長なのですが、お客様の指輪は、私たちの手で生涯にわたってメンテナンスをさせていただいています。私自身は長いおつきあいになることを喜びに感じながら、いつもひとつの指輪づくりに取り組んでいます。
指輪づくりの中では、デザイナーと意見が合わないときや、様々な葛藤がある時もあります。それでも、そのデザインの再現性、アームの形状、リングの形状、ダイヤモンドとのバランス。そしてそこに込められた想い-。
いろんな要素を熟慮しながら、お客様のためだけに、最高のリングを生み出せる作り手で私はありたいし、生涯安心して任せられる作り手でいたい。そのためにも、妥協を許さない強い気持ちをもって、ひとつひとつの指輪に真摯に向き合うことが何よりも大切なのだと感じています。
私たちデザイナーは、ジュエリーを自分の手で作ることも修理することもできません。できることは、お客様の様々な思いをデザイン画として表現すること。しかし、それだけでは、その思いは残念ながら誰にも伝わっていきません。クラフトマンである原さんはデザイン画に込められたコンセプトを理解し、お客様の思いや表現したい気持ちを、最も美しく立体にするプロフェッショナル。私たちは作り手として、時にぶつかり合い、時間をかけて理解し合い、ひとつのリングを生み出していきます。クラフトマンの手によって、細部にまで徹底的にこだわって仕上げられたリングは、お客様の唯一の大切なリングとなります。そして、そのリングがお客様の手に渡った後もクラフトマンはメンテナンスを通じて、その変わらぬ思いをいつまでも守り続けてくれます。
急ぎの加工も嫌な顔ひとつせず引き受けてくれる原さん。どんな時でも、商品を通じてお客様に真摯に向き合っているその姿勢を私は常に心強く思い、尊敬しています。素晴らしい技術とこだわりをそなえた、クラフトマンは私たちデザイナーにとっても、銀座ダイヤモンドシライシというブランドにとっても、本当に大切な存在なのです。